7月31日 独立記念日

私は、昨年『社員の幸福を実現する』という経営理念を掲げた時から一番重要なのは資本政策であると考えていました。なぜならば、現行の株式会社制度の下では、やはり会社の支配者は株主であり、場合によっては、経営理念よりも株主の意向を重視する経営を行わねばならないこともあり得るからです。

従って、真に経営理念の実現を目指すためには、経営上完全に独立(自立)することが必要であると考え、そのためには、最終的にMEBO(Management and Employee Buyout)を実施し、経営陣と社員が当社のすべての株式を保有する以外にないのではないかと考えます。

当社の株式は、3年前に急逝された寺崎真登氏の奥様である直子様ご一家と、ご尊父をはじめとする創業者ご一族が分散保有しておられましたが、2014年7月31日付をもって、MBO(Management Buyout)を実施し、発行済み株式のすべてを代表取締役である私が出資して設立した『セリオホールディングス株式会社』と、役員と主要幹部8名が出資して設立した『セリオ株式会社役員等持株会』が取得させていただくことができました。

今回のMBOは最終的なMEBOへ向けての第一段階ではありますが、創業家からの完全独立を果たしたという意味では記念すべき出来事であり、2014年7月31日はセリオの独立記念日です。

当社のような比較的歴史のある中堅企業がこうした形式でMBOを実施することは大変珍しいケースではないかと思います。何よりも株式をお譲りくださった筆頭株主の寺崎直子様をはじめ、ご一族の皆様に心から御礼申し上げます。そして、具体的なスキーム実施にご協力くださった会計事務所や金融機関の皆様に厚く御礼申し上げます。

最後に、今回のMBO実施に当たり、自社のすべての実践例を開示し、それをベースに懇切丁寧なご指導を賜った株式会社日本レーザーの近藤宣之社長には、深く御礼申し上げますと共に、その大いなる知恵と寛容な心に敬意を表します。

理念経営を貫いておられる経営者はたくさんいらっしゃいますが、純粋にMEBOを実践された経営者は非常に少なく、私の知る限り「第1回・日本で一番大切にしたい会社大賞」や「勇気ある経営者大賞」などを受賞された株式会社日本レーザーの近藤宣之社長だけです。当社はまだ、道半ばではありますが、今後、近藤社長が実践されたような理想的なMEBO実現に向けて精進してまいります。